おひさま

連続テレビ小説「おひさま」を毎日楽しみにしている。
母方祖母とほぼ同年代の設定である(実際には私の祖母が6・7歳年上)。見ていて落ち着く。なぜかな?と思い考えてみた。一つには言葉遣いがとても丁寧である。当時のお侠な役柄を演じている育子さんでさえ、お国言葉を使っているとは言え、とても丁寧な言葉を遣っているのである。そして、主役の陽子さんと家族とのやり取りの言葉遣い、兄上と話しをするときと父上と話しをするときの言葉遣いを、遣い分けている。それも、とても自然に。。。そしてもう一つ、家族を思いやる心、友だちを思いやる心を丁寧に描いている。素直に感動してしまう。
私の父と母、どちらも故郷への想いがとても強い。二人とも小学校のときの思い出をとても大切にしている。「おひさま」を見るときは母と一緒に見ている。分からない時代設定があると母に聞く。とは云っても洋子さんが十六歳のき、母はまだ小学校にも上がっていない、父に聞いてみるが、父もこの時、小学校低学年。特に分かりづらい学校制度を聞いても曖昧である。設定年齢に比べて、役者さん(仲良し三人組)の年齢が高いせいもあるが、無邪気さはあっても、とても大人びて見える。
小学校(小学校尋常科)までは単純だが、中学から上になると学校種が増え、1年制から5年制まであり、現代のようにシンプルでない。いや、調べてみると、小学校も6年制と3年制とある!?。。。中学だと、小学校高等科、高等女学校、中等学校、高等学校尋常科、、、、その上の教育、高等学校以上にも、師範学校、女子校等師範学校、専門学校、大学予科、高等学校高等科、高等師範学校などなど、、、中学校以上の教育を受けられるのは、裕福または少しでも余裕のある家庭が一般的だったようだ。高校以上となると、裕福でエリートを目指す人たちのみとなる。一般(!?)の人たちは高校へ行くよりも働きに出るのが当たり前であった。高校は特別だが、小学校・中学校で勉強したいという人たちが多かったのも、分かる気がする。行きたくても家庭の事情で行けない。勉強したくても出来ない。現在の誰でも行ける状況は夢のような環境と云える。そして、私の父母の世代では、自身の子どもたちを何とか高校や大学へ行かせてやりたいと思うようになったのだろうと思う。自分たちが行きたかった学校へ。現在の良い大学を出れば、良い就職先に就けるという気持ちもあったかもしれないが、勉強をしたくても出来なかった、自分たちとは違う未来を描いていたのだろう。
ドラマの中の三人のこれからの人生が楽しみである。特に、育子さんと真知子さんの将来!どんな未来が待っているのであろう。